日本製鉄(5401)のパラボリックSAR転換点を探る|押し目・反転・トレンドフォロー戦略

はじめに

日本製鉄(証券コード:5401)は鉄鋼セクターを代表する大型銘柄であり、景気循環や鉄鉱石価格、為替の影響を受けやすい性格があります。
パラボリックSAR(PSAR)はトレンドの転換点を示す有用な指標で、特にトレンドフォローの場面で有効です。
本稿ではPSARの基本と日本製鉄のような景気敏感株での実戦的な使い方を詳述します。
ADXやCCI、RSI、MACD、ATR、VWAP、出来高プロファイルといった補助指標を併用し、マルチタイムフレームでの確認手順を示します。

パラボリックSAR(PSAR)とは/基本挙動

パラボリックSARは価格の下または上にドットで表示される指標で、ドットが価格の下に出れば上昇トレンド、上に出れば下降トレンドを示します。
PSARは加速係数(AF)を用いてトレンドの進行速度に応じて追随する性質があります。
短期では騙しが増えるため、特に大型株では他指標との併用が必須です。

PSARの長所と短所

長所:トレンド転換点が視覚的にわかりやすく、逆指値としても使いやすい点です。
短所:レンジ相場では頻繁に転換シグナルが出て騙しが多くなる点です。

日本製鉄におけるPSARの活用ポイント

日本製鉄は景気敏感株であるため、日足だけで判断するのではなく週足や月足と合わせたマルチタイムフレーム確認が重要です。
まず週足でトレンド方向を確認し、日足でPSAR転換点(ドットの上下反転)を確認、さらに60分足で精緻なエントリータイミングを取る手順を推奨します。
PSARが示す転換点が出来高増やADXの上昇と同時に出現すると信頼度が高まります。

具体的なフィルター例

1)週足で200日移動平均線を上回っている、あるいは上向きであることを確認します。
2)日足でPSARが価格の下から上へ切り替わるか、あるいは上から下へ切り替わる瞬間を観察します。
3)ADXが25以上であればPSARのシグナルは高信頼になります。
4)CCIが−100付近から上抜けるか、RSIが50付近で支えられているかをチェックします。

出来高プロファイルとVWAPで需給を確認する

PSAR転換が出来高プロファイル上のボリュームクラスターと重なると反転の根拠が強くなります。
また当日VWAP上抜けやVWAPを下回らない押し目は機関の買い支えや需給優位を示すサインです。
日本製鉄では鉄鋼需給ニュースや大型受注、外需の変化で出来高が急増するため出来高急増のアラートを設定しておくと有用です。

マルチ指標でPSARの転換を裏付ける手法

PSAR単独は騙しが多いことから、下記のような複合条件でエントリー精度を高めます。

  1. PSARドットの上下転換を確認すること。
  2. ADXが25以上、または20から25へ上昇し始めていること。
  3. CCIが−100→−50→+方向へ回復する兆しがあること。
  4. 出来高が前日比で急増しており出来高プロファイルでブレイクが起きていること。
  5. VWAPが現在価格を下支えしている、あるいはVWAPを上抜ける局面であること。

時間軸別の実戦ルール(デイトレ・スイング想定)

デイトレ向け(15分・60分)

15分足でPSAR転換を検出し、60分足でADXの上向き確認を行ってからエントリーします。
損切はPSARドットが再転換した時点、または直近15分安値を明確に割ったときに設定します。

スイング向け(日足・週足)

日足でPSARが下から上へ転換し週足でのトレンド継続が確認できたら中~長期での保持を検討します。
損切りは週足のPSAR反転、あるいはフィボナッチ78.6%ラインの割れを一点目安にします。

日本製鉄特有の要因とPSARシグナルの扱い方

日本製鉄は鉄鉱石価格の上昇、為替の円安、国内外のインフラ投資や自動車需要が直接的に業績期待を左右します。
たとえば鉄鉱石価格が急騰している局面ではPSARでの買い転換が現実的な上昇シナリオに即していることが多いです。
一方で為替や素材コストが重くのしかかる局面ではPSARの下降転換を素直に受け入れて早めに手じまう方が安全です。

バックテストで確認すべき項目

PSARを使った過去検証で確認すべき具体項目を列挙します。
・シグナル発生後の平均リターンと中央値。
・シグナル発生時の出来高増加率の分布。
・ADX・CCI・RSIなど他指標の一致率。
・騙し(フェイクアウト)率とその相場状況(レンジ・ボラ高・材料敏感期)。
これらをカバーしておくことでPSARの有効レンジを数値で把握できます。

実践チャート例(想定シナリオ)

以下はよくあるシナリオの一例です。
1)週足で上昇トレンド基調を確認している局面で日足PSARが下から上へ転換する。
2)同時に出来高が前週比で+50%以上増加し、出来高プロファイルの上抜けが発生する。
3)ADXが20→28へ上昇し、CCIが−80から+10へ回復する場面で買いエントリーする。
4)最初の目標は直近高値手前に部分利確を置き、トレイルで残りを伸ばす。
この局面は材料(受注、国内投資、為替追い風)と需給の両輪が揃っている典型的な勝ちパターンです。

損切り・利確・資金管理ルール

・損切りはPSAR再転換、または設定したATRの1.0〜1.5倍の値幅で自動的に実行します。
・利確は段階的に実施し、第一目標は+5〜8%、第二目標は+12〜20%を想定します。
・ポジションサイズは1トレードで総資金の1〜2%リスクを目安にします。
・ボラティリティが高い局面ではATRベースでポジションサイズを低減します。

注意点とよくある失敗

PSARのみで判断しているとレンジ相場での頻繁なシグナルに振り回されやすいです。
大型株で材料が出た直後のボラティリティ急増時はPSARが一時的に誤シグナルを出しますので出来高や板情報で裏取りすることが重要です。

実戦で役立つチェックリスト

  1. 週足でトレンド方向を確認する。
  2. 日足でPSARの上下転換を検出する。
  3. ADXが20〜25以上であるか確認する。
  4. CCI/RSIで押し目回復の兆しがあるかチェックする。
  5. 出来高プロファイルとVWAPで需給を裏取りする。
  6. 損切はPSARの再転換またはATR基準で設定する。

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まとめ

パラボリックSARは日本製鉄のような大型景気敏感株において有効なトレンド転換検出ツールです。
ただしPSAR単独は騙しが多いためADX、CCI、RSI、出来高プロファイル、VWAP、ATRといった複数指標で裏取りすることが成功確率向上の鍵になります。
マルチタイムフレームでの整合、ファンダメンタル要因(鉄鉱石価格、為替、受注・受給)も合わせて検討し、必ずバックテストとデモ運用を行ったうえで実戦に移してください。

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