ニュース後に沈む銘柄の共通点:出尽くしを避ける逆張りルール
出尽くしとは何か:現象の定義と見え方
出尽くしとは、期待された材料(決算、受注、承認など)が公表されたにもかかわらず、材料反応の初動で買われた後に急速に売りが出て価格が下落する現象です。
典型的には、材料発表直後に短期筋が利食いを入れる、あるいは先行して買っていた大口が材料で利確を出すことで需給が逆転し、一般投資家が高値で捕まる構図が発生します。
なぜ出尽くしが起きるのか:4つの主因
1)材料の「先取り分」と「実需」の差
機関や短期筋は材料の噂・IRの断片・オフマーケットの情報を早めに取り込みポジションを作ることがあります。
そのため個人が材料を見て買うタイミングでは既に大口の利食いが始まっており、最終的に需給が売りに傾いてしまうケースが少なくありません。
2)流動性不足(浮動株の少なさ)による大口の“取り回し”
浮動株が少ない銘柄は、少量の売買で価格が大きく動きます。
短期筋や仕掛け筋は流動性の薄さを利用して先に買い上げ、材料で誘引した個人の買いを利食いの材料にして価格を反転させます。
3)期待値と実体のミスマッチ
市場の期待値が過度に高まっていると、材料の内容が「期待通り」であっても期待値に届かないと評価されます。
この場合、ニュース自体は悪くないのに「期待剥落」で売られることになります。
4)見せ板・板キャンセルなどの需給演出
見せ板や取引のキャンセルが頻繁に行われると、板情報が実態を反映しません。
その結果、個人が板厚みに騙されて高値で買いに行き、直後にキャンセルや大口売りで下落するケースが発生します。
出尽くしを見抜く5つの実務サイン
現場で短時間に判断するための5つのサインを示します。
- 寄り前PTSでの先行上昇がないかを確認すること。PTSで先行していないのに朝一で急騰する場合は「個人の駆け込み買い」になりやすいです。
- 寄り前の累積出来高が急増しているかを確認すること。出来高急増がない場合は一過性の注文で動いている可能性があります。
- 歩み値で大口約定のみが続いて一般約定が伴わない場合は需給操作やブロックの可能性を疑うこと。
- 信用買残が過去比で急増していないかを確認すること。信用が積み上がっている銘柄は踏み上げ期待で上がるが、材料出尽くしで大幅下落するリスクも高くなります。
- ニュースの一次ソース(IR、取引先発表)を確認し、報道内容が正確かを必ずチェックすること。噂レベルの情報だけで飛びつかないこと。
逆張りを仕掛ける前の留意点:見張るべき指標と閾値
逆張りは勝率を上げる有効戦術ですが、出尽くしの可能性が高い場面で逆張りを行うと大怪我します。
下表は最低限確認すべき指標と目安値です。
| 指標 | 確認内容 | 判定目安 |
|---|---|---|
| 寄り前PTS | 前日終値比の変化 | +2%以上なら先行買いの可能性あり |
| 寄り前出来高 | 当日の寄り前累積出来高 | 20日平均比で2倍以上が望ましい |
| 歩み値(大口/一般) | 大口連続と一般約定の追随 | 大口のみで追随なし=要警戒 |
| 信用買残 | 週次トレンドの確認 | 増加トレンドは過熱リスク |
| VPOC/VWAP | 当日VPOC位置とVWAP乖離 | VWAPより上でVPOCが上昇=継続期待 |
安全な逆張りルール
出尽くしを狙った逆張りを行う際のステップバイステップのルールを示します。
- 一次ソース確認:IRやプレスリリースの本文を読んで材料の本質を判断すること。
- 寄り前スキャン:PTS先行、寄り前出来高、歩み値で大口の有無をチェックすること。
- 小ロット試し買い:指値で小ロットを入れ、歩み値で一般約定が続くかを確認すること。
- 第一利確を小さく設定:逆張りは反発が弱いことが多いため、第一利確は+2〜4%で部分利確すること。
- 厳格な損切り:想定外の崩れが出たら即損切り、目安は▲3〜5%またはVPOC下抜け。
- 出来高持続の条件付きで追加:出来高が継続して増えるなら分割でサイズを増やす。
分刻み実行フロー(寄り前〜前場)
現場ですぐ使える分刻みフローを示します。
前日夜〜寄り前(準備)
・一次情報(IR、プレス)をチェックし、報道の正確性を確認すること。
・夜間PTSと米株・為替の影響を確認すること。
寄り前5分(秒単位スキャン)
・寄り前出来高が20日平均比で2倍以上か確認すること。
・歩み値で大口約定が出ているか、一般約定が追随しているかを確認すること。
・見せ板やキャンセルが多ければ逆張りは不可と判断すること。
寄り付き〜前場(実行)
・指値で小ロットを入れて歩み値の反応を見ること。
・第一利確を短めに設定し、出来高持続で追撃するか判断すること。
・寄り付きで弱い場合は手を引き、午後以降の再評価を行うこと。
ケーススタディ:出尽くしで沈んだ実例と読み解き方
事例A:中堅製造A社の受注発表で寄り前PTSは無反応だったが、寄り付き直後に短期筋の突発買いが入り高値を付けた。
歩み値は大口のみの約定が断続し、一般約定が伴わなかったため出尽くしで反落。
読み解きポイントは寄り前のPTS先行が無かったことと歩み値の偏りでした。
事例B:半導体装置B社の受注発表でPTSと寄り前出来高が共に増加したケースは逆に継続買いが入りやすく、押し目で拾えば成功した例が多いです。
この違いは資金の「先行性」と「出来高の厚み」にあります。
よくあるミスと回避策
ミス1:一次ソースを確認せずにSNSやまとめサイトだけで飛びつく。
回避:必ずIR本文を読むこと。
ミス2:板情報だけを見て押し目を決める。
回避:歩み値と出来高の整合性をセットで見ること。
ミス3:信用買残の過熱を見落としてロットを大きくする。
回避:週次で信用残のトレンドを確認し、過熱銘柄はロットを抑えること。
まとめ:逆張りで生き残るための要点
1)出尽くしは「情報の先取り」「流動性」「期待値の差」「需給演出」が複合して起きる現象です。
2)寄り前PTS、寄り前出来高、歩み値の三点セットで本物度を判定してください。
3)逆張りは小ロット・短利確・厳格損切りで運用し、出来高が継続する場合のみ追加します。
4)日々のルーチンに本稿のチェックリストを組み込み検証を続けることが最終的な勝率改善につながります。
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