【月足分析】キーエンスの上昇局面をフィボナッチで追う

イントロダクション

2025年に入り、キーエンス(6861)の株価は半導体製造装置セクター全体の回復とともに堅調に推移しています。
月足チャートで捉える長期トレンドを把握し、フィボナッチリトレースメントを用いて押し目や戻りを見極めることは、キャピタルゲインを狙う投資家にとって強力な武器になります。
本記事では、フィボナッチレベルの基本から月足特有の注意点、実際のチャートへの引き方、売買戦略の組み立てまでを網羅的に解説します。

目次

  1. フィボナッチリトレースメントの基礎知識
  2. 月足チャート分析のポイント
  3. キーエンス月足ケーススタディ
  4. 売買戦略とリスク管理
  5. 関連内部リンク
  6. タグ

フィボナッチリトレースメントの基礎知識

フィボナッチリトレースメントは、トレンドの押し目や戻りの水準を測るツールです。
主要なレベルは38.2%、50%、61.8%で、これらはサポート・レジスタンスとして機能しやすいポイントです。
ピボットポイントやチャネルラインと組み合わせることで、トレンド転換のシグナル精度を高められます。
テクニカル分析における逆張り戦略やトレンドフォロー戦略の両方で活用できるため、大型株から割安成長株まで幅広く適用可能です。

主要フィボナッチレベルの意味

  • 23.6%:浅い押し目、強い上昇トレンド継続を示唆
  • 38.2%:調整の基準、エントリーの好機
  • 50%:心理的節目、半値戻しライン
  • 61.8%:深い押し目、反転の可能性が高い
  • 78.6%:最終的な防衛ライン、損切り位置にも利用

月足チャート分析のポイント

月足は長期投資家向けのタイムフレームであり、一度引いたレベルは数ヶ月から数年にわたり意識されます。
短期的なノイズが少ないため、サポートやレジスタンスの信頼度が高いのが特徴です。
ただし、一度のローソク足の値幅が大きいため、細かい調整局面は週足や日足と併用して確認すると良いでしょう。
ピボットポイントや一目均衡表の雲と組み合わせることで、より精緻なトレード計画を立てられます。

月足特有の注意点

  • ローソク足1本で数万円動く可能性があるため、資金管理は慎重に
  • 決算発表やIRニュースが直近の足に大きく影響することがある
  • 複数年にわたるトレンドを把握しないとダマしに遭遇しやすい

キーエンス月足ケーススタディ

ここでは、2023年初頭から2025年7月までのキーエンス月足チャートを想定し、フィボナッチを引いてみます。
高値6,000円(2024年12月)、安値3,800円(2023年3月)を起点にリトレースメントを算出すると、次の水準が浮かび上がります。

フィボナッチ比率価格水準(円)意義
23.6%5,553強い上昇維持ポイント
38.2%5,160第1押し目買いゾーン
50%4,900半値戻し。利確ポイントも兼用
61.8%4,640深い押し目。反転狙いに最適

実践的チャート解説

2025年3月の押し目では、5,160円付近で月足が長い下ヒゲを形成し、反発したことが確認できます。
一目均衡表の雲下限やピボットS1ラインとも重なっており、複数のテクニカル指標が一致した強力なサポートとして機能しました。
同様に61.8%水準では、2024年6月に再度試す動きが見られ、突破後は再上昇局面に転じています。

売買戦略とリスク管理

  • エントリー:38.2%ゾーンに到達した月足確定後に指値注文
  • 利確:23.6%水準または直近高値ブレイク時に一部利確
  • 損切り:61.8%を月足終値ベースで割り込んだら全撤退
  • ポジションサイズ:想定リスクを資金の2%以内に制限

フィボナッチリトレースメントは万能ではなく、ファンダメンタルズやセクター動向と合わせて総合的に判断することが重要です。
特に大型株のキーエンスは自社株買いや業績上方修正が相場を後押しするケースがあるため、IR情報にも常にアンテナを張りましょう。

 

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