出来高クラスターで決める利確幅と分割決済の最適比率

用語整理:出来高クラスターとは何か

出来高クラスターとはチャート上で出来高が集中した価格帯のことです。
VPOC(Volume Point of Control)はその期間内で最も出来高が集中した価格帯を指し、VWAP(出来高加重平均価格)は当日の平均的な出来高バランスを示します。
これらのゾーンは市場参加者の評価価格帯を表すため、支持抵抗や利確目標の根拠になります。

なぜ出来高クラスターが利確の根拠になるのか

出来高クラスターの価格帯は過去に取引が集中した場所であり、買い・売りが均衡した点または大口の注文が集中した点を示します。
したがって価格がそのゾーンに到達すると「利確売り」や「逆張りの売り」が出やすく、短期的な反転やもみ合いが発生しやすいです。
利確幅をここに合わせると合理性に裏付けられた決済ができます。

実務ルール:出来高クラスターから利確幅を決める手順(7ステップ)

  1. 対象銘柄の時間軸を決める(日足・60分足・5分足など)。
  2. 該当時間軸で過去20〜50バーの出来高プロファイルを作成する。
  3. VPOCと上位ボリュームゾーン(上位30%の出来高を占める価格帯)を特定する。
  4. 現在価格から最寄りの上位ボリュームゾーンまでの差分を「第1利確幅」とする。
  5. そのさらに上の次のボリュームゾーンまでの差分を「第2利確幅」とする。
  6. ボラティリティ指標(ATR)で最低の安全マージンを決め、利確幅に反映する。
  7. 分割決済比率を決め、価格到達時に自動化する(テンプレは以下)。

利確幅の算出例(数式で示す)

現価格を P、直近VPOCを V1、次の大きな出来高クラスター価格を V2、ATR(14) を A とすると利確幅は次のように算出します。

第1利確幅 = min( |V1 - P| , k1 * A )
第2利確幅 = min( |V2 - P| , k2 * A )
(k1, k2 はボラティリティ倍率:例 k1=3, k2=6)

この式の意図は、出来高クラスターまでの実距離を優先しつつ、極端な距離はATRに基づく安全マージンで制限することです。
ATRベースを入れることで、低ボラ銘柄で異常に長い利確幅を取ってしまうリスクを排します。

分割決済の最適比率テンプレ

分割決済の基本方針は「初動の利益確保」と「上方の取りこぼし防止」を両立させることです。
標準的な比率テンプレは以下のとおりです。

決済段階到達条件分割比率(目安)
第1決済第1利確幅到達(最寄りVPOC)40%
第2決済第2利確幅到達(次の出来高クラスター)30%
残余決済トレンド継続で上方突破 or トレンド反転シグナル30%(トレンド維持ならトレーリングで保持)

 

この比率は流動性や銘柄性質で調整します。
例えば大型株でボラが低ければ第1を30%、第2を40%、残り30%にするなど、銘柄固有の最適を探すべきです。

銘柄別の実例と調整(具体的銘柄での応用)

以下は実在する大型銘柄を例にした調整例です。
※以下は説明用であり投資勧誘ではありません。

例:東京エレクトロン(8035)

大型で流動性が高く出来高プロファイルが平滑なため、第1はVPOC到達で30%利確、第2は次の主要出来高帯で35%利確、残り35%はトレーリングで保持する設定が有効です。

例:中型・テーマ株(例:AI関連の中堅株)

流動性が限定的で出来高クラスターが不連続な場合は第1で40〜50%を利確し、残りを慎重に持つ方が安全です。

Excelで作る簡易スクリーニング式

日次データで出来高クラスターを簡易に算出する方法を示します。
過去30日の価格帯を20ビンに分割して各ビンの出来高を合計し、上位ビンをクラスターと見なすやり方です。

# Excel 擬似式(概念)
1) Bins を設定(例:価格レンジの最小〜最大を20等分)
2) 各日について BININDEX = FLOOR((Price - MinPrice) / BinWidth, 1)
3) 各BINの出来高合計を計算(SUMIFS)
4) VPOC = BIN with MAX(VolumeSum)
5) V2 = BIN with 2nd MAX(VolumeSum)
6) 利確幅を上記の第1利確幅/第2利確幅式で計算

Python(pandas)での簡易コード例(概念)

短い擬似コードを示します。
詳細な実装はデータ形式に合わせて調整してください。

# pandas 擬似コード
import pandas as pd
df = pd.read_csv('daily_price_volume.csv')  # columns: date, close, volume
price_min = df['close'].min()
price_max = df['close'].max()
bins = np.linspace(price_min, price_max, 21)
df['bin'] = pd.cut(df['close'], bins, labels=False)
vol_by_bin = df.groupby('bin')['volume'].sum()
v1_bin = vol_by_bin.idxmax()
v2_bin = vol_by_bin.sort_values(ascending=False).index[1]
VPOC_price = (bins[v1_bin] + bins[v1_bin+1]) / 2

出来高クラスター戦略の注意点とリスク

出来高クラスターは強力ですが万能ではありません。
主要な注意点は以下です。

  • 出来高クラスターは過去の情報であり、未来の需給が大きく変われば機能しにくい。
  • 大型ニュースやIRが出た場合はクラスターが一夜で意味を失うことがある。
  • 低流動性銘柄では出来高クラスタがノイズになりやすく、分割比率は保守的にする必要がある。
  • 板読みや歩み値の「質」を必ず確認し、出来高の内訳(大口か小口か)を把握する。

実戦テンプレ:エントリーから完全決済まで

1) スクリーニングで対象銘柄を選定
2) 時間軸を決定(日足 or 60分足)
3) VPOC, V2 を算出
4) 第1利確幅、第2利確幅を算出(ATRで上限)
5) 注文設定
   - エントリー:想定総量の100%(または分割で30%→70%)
   - 第1利確:到達で自動決済40%
   - 第2利確:到達で自動決済30%
   - 残余:トレーリングストップで管理(ATR×2等)
6) 週次で出来高プロファイルを再計算し戦略を更新

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上記は当サイトに掲載された実務テクや事例で、出来高とプライスアクションの組合せが重要である点を示す参考記事です。

まとめ:出来高クラスターを使えば利確は合理的になる

出来高クラスターは市場参加者の“合意済み価格帯”を示すため、利確幅や分割決済比率の根拠として非常に有効です。
本稿で示した第1・第2利確幅の算出式、分割比率テンプレ、Excel/Pythonの簡易式をワークフローに組み込み、定期的にプロファイルを再計算する運用を推奨します。
実戦では銘柄固有の流動性やボラティリティに合わせてパラメータを調整してください。

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